2014年07月

明日から八月。旧暦の八月は新暦の九月とほぼ重なり、その頃には秋の気配
を感じられることから八月には「仲秋」との異名があります。

 和風月名の「葉月」も「葉落ち月」からきています。他にも異称がたくさん
ありますが、草花が盛んな時期という意味の「壮月(そうげつ)」という呼び
名が今の時候の雰囲気を端的に表しているような気がします。


 ところで、熱中症予防のための水分補給は意識されていますが、その一方で
近年は若年層を中心に「ペットボトル症候群」に陥る人が増えています。

 水分補給を手軽な清涼飲料水(炭酸などを含み、飲むと清涼感があって、甘
味をもち、アルコールを含まない飲料)やジュースなどに頼ると、糖分の過剰
摂取になる可能性があります。

 スポーツドリンクにも大量に糖分を含むものがありますが、一度に大量に糖
分を摂取すると血糖値が上がり、血糖値が上がると本能的にそれを薄めようと
水分を欲して喉が渇き、喉の渇きに任せてさらに甘い飲み物を飲むという悪循
環に陥ってしまします。

 そうなってしまうと血糖値が上がった状態になり、血糖値を一定に保つイン
スリンの働きが一時的に低下。症状が悪化しますと意識がもうろうとしたり、
とつぜん昏睡状態に陥ることもあるそうです。

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 ペットボトル飲料のがぶ飲みから起こることが多い急性の糖尿病であること
から「ペットボトル症候群」と呼ばれており、水分や塩分の補給を意識する一
方で、糖分を摂り過ぎないよう注意が必要です。

 ちなみに、糖分の摂取量は1日に50グラム以下が望ましいとされています。
一方、ものによって差はありますが、一般的な清涼飲料水は1リットル当たり
100グラム前後の糖分が含まれています。つまり、1リットルの清涼飲料水
を一度に飲んだ場合、1個5グラムの角砂糖を20個一度に摂取したのと同じ
ことになります。

話はさかのぼりますが、第二次世界大戦の戦前・戦中で培われた飛行機製造
技術は、その多くを自動車産業が取り込みました。ちなみにドイツのダイムラ
ーやBMWも飛行機製造技術を礎にしており、両社のロゴマークは共にプロペ
ラに由来しています。

 当時、戦闘機の隼や零戦に搭載されたエンジンを製造していた中島飛行機は、
戦後12社に解体され多くの技術者が流出。現在の富士重工業も旧中島飛行機
がルーツです。

 富士重工が最初に製造した自動車には、同じく中島飛行機分割後の1社であ
る富士精密のエンジンが提供されました。

 富士精密は後にブリヂストンに買収され、さらにはプリンス自動車(立川飛
行機系)と合併。プリンス自動車は日本のレース界をリードし、後にスカイラ
インやグロリアなどを開発することになります。日産が「技術の日産」を冠す
るようになったのはプリンス自動車を吸収してからのことです。

 ホンダの場合、本田宗一郎氏が6歳の頃にみた自動車への憧憬がその後の快
進撃の原動力となったわけですが、もう一つ、7歳の頃に浜松の練兵場で見た
飛行機ショーでの複葉機の雄姿も本田少年の夢となりました。

 本田宗一郎氏は「日本のエジソン」とまで称えられるほどの発明家で、その
DNAはホンダの研究開発部門でありホンダ本体とは独立した本田技術研究所
に受け継がれています。

 何事もゼロから研究開発をスタートする本田技術研究所が生み出してきたも
のは「ナビゲーションシステム」であり、2足歩行型ロボット「アシモ」であ
り、小型ジェットの「ホンダジェット」などです。

 もちろんホンダジェットの開発は本田宗一郎氏の肝いりであり、社内的に飛
行機の開発を宣言してから50余年、実際に開発を初めてから約30年の歳月
がかかりました。

 ゼロからの開発であったためそれだけの期間を要したわけですが、自由な発
想ゆえに既存技術にとらわれず、新しいアイデアを有形にしたものがホンダジ
ェットで、その象徴が主翼の上にエンジンを設置するあの独創的なスタイルで
す。

 ちなみに、航空機は翼の上を通る空気の流れを下面よりも速くすることで圧
力を下げ、翼を上に持ち上げる揚力を発生させて浮揚します。空気の流れをス
ムーズにする必要性から、翼の上はできるだけ平滑に保つのが航空力学の常識
とされてきました。その常識を覆してホンダジェットは存在しています。

 また、航空機産業は機体の開発・生産とエンジンの開発・生産は別個の企業
が担当するのが普通で、ボーイングやエアバスは航空機エンジンを生産してお
らず、両社の旅客機にはロールス・ロイス社製かゼネラル・エレクトリック社
製、またはプラット&ホイットニー社(ユナイテッド・テクノロジーズの航空
機エンジン部門)製のいずれかのエンジンが組み込まれます。

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 ところが、ホンダの場合、航空機のジェットエンジンも自社で開発しており、
ホンダジェットは機体もエンジンも自社製という世界に例を見ない、きわめて
稀なケースとなっています。

 ホンダ製バイクの「ウイングマーク」は、女神ニケの翼をモチーフに世界に
羽ばたく夢をシンボル化したものであり、本田が少年の頃から抱いていた「い
つかは大空に」の夢をエンブレムにしたものだそうです。その夢が今ようやく
大空に羽ばたこうとしています。

 2015年1月から相続税増税が控えている。資産家芸能人や政治家たちの相続事情にも興味がわく。

 人気ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』などで活躍した俳優・宇津井健さんは今年3月に亡くなった(享年82)。2006年に妻に先立たれていた宇津井さんは、亡くなる当日に知人女性(80歳)と入籍した。

 亡くなる当日の入籍とはいえ、配偶者になれば相続の優先順位は1位となり、配偶者は50%を相続する権利を有する。

 10億円ともいわれた遺産の行方が注目されたが、再婚相手の女性は「相続放棄する」ことを宇津井さんと約束していたという。相続問題が家族間トラブルを起こしかねないことを、宇津井さんは心配していたのだろう。

 政界では昨年、庶民とはケタ違いの相続劇があった。鳩山由紀夫・元首相と鳩山邦夫・元総務相の母で、ブリヂストン創業者の故・石橋正二郎氏の長女である安子さんが13年2月に亡くなった。安子さんはブリヂストン株式など300億円ともいわれる莫大な資産を保有していた。

 相続税の額は発表されていないが、邦夫氏は納税のためにブリヂストン株約29億円分を売却していたことが今年6月の資産公開で明らかになっている。兄の由紀夫氏は、一族の象徴でもある鳩山会館を相続した。

 日本の相続税は、富裕層には特に重く「3代で資産はなくなる」といわれる。石橋正二郎氏から数えて3代目、2人は資産を守れるのだろうか。

こんばんは。養生堂の横山です。

 暑さのために食欲が減退したり、冷たい水分の摂りすぎで体調をくずしたり、
クーラーなどで身体を冷やし過ぎて内臓の機能が低下してしまうなどの症状を
夏バテと言います。

 夏バテを予防・解消するためにも鰻を食べて精をつけておきたいものですが、
鰻が苦手な方は鰻と同じく夏バテ解消に効果がある「とろろ」(山芋)が良い
かもしれません。山芋の滋養強壮の効果はよく知られており、「山薬」または
「山うなぎ」との別名があるほどです。

 ところで、一緒に食べると害があるとされる食物の組み合わせを「合食禁」
(がっしょくきん)、一般的には「食い合わせ」または「食べ合わせ」と言い、
昔からそれらを一緒に食べてはいけないとされてきました。

 その一つに「鰻と梅干」というのがありますが、医学的には根拠がなく、贅
沢への戒めといった説が言われています。実際には、胃酸を濃くする梅干の働
きが、鰻の脂分の消化を助けるのでかえって好ましく、味覚の面でも相性の良
い組み合わせだそうです。

 ちなみに、「天ぷらとスイカ」「鰻とスイカ」と言った食い合わせは、油分
の多い食べ物(天ぷらや鰻)と水分の多い食べ物(スイカ)を一緒に食べると
消化不良を起こしやすく、体調を崩すことがあるため避けた方が無難です。

 また、「天ぷらとアイスクリームや氷」は水と油であり、一緒に食べると胃
の負担が増加し消化に支障をきたすことが確認されています。

おはようございます。養生堂です。

 いよいよ7月も残すところあと3日です。統計的には、7月下旬から8月上
旬にかけて最高気温を記録するそうですが、この暑さを夏の趣に変えて精一杯
風情を味わえたらと思ったりもします。

 夏の真っ白な入道雲、雷を伴なった夕立、木陰で涼しさを感じる一抹の風、
かき氷、蝉の鳴き声、蚊帳、朝顔・・・等々、いろいろ思いつきます。

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 朝顔といえば、

        「朝顔に釣瓶とられてもらひ水」

という有名な句を思い出しますが、この句は、江戸中期の加賀の松任の俳人、
加賀千代女の句で、彼女は25歳の時に夫に先立たれ、幼子にも死別したとい
う話を聞いています。

        「起きてみつ寝てみつ蚊帳の広さかな」

        「とんぼ釣りけふはどこまで行ったやら」

 この二句も彼女の句ですが、普段はこういうものに疎い私横山も、つい
その感性にひかれてしまいます。

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